ジャパニーズウイスキーとスコッチの定義の比較

ウイスキー勉強

こんにちは、こんばんは。しゃんすとです。

昨日、2021年2月16日についに「ジャパニーズウイスキー」の定義が発表されました!
この記事では、スコッチの定義と比較しながら、
ジャパニーズウイスキーの定義について要点絞ってご紹介します。

ジャパニーズウイスキーの定義がないことでの問題点

近年、人気も価格も入手難易度もうなぎ登りのジャパニーズウイスキー。
実はこれまで「ジャパニーズウイスキー」の明確な定義がありませんでした。
まず、定義がないことで個人的に感じる問題点をご説明します。

日本で作ってないけどジャパニーズウイスキーと名乗れる問題

極端なことを言うと、海外で蒸留・熟成させたウイスキーを輸入して、
国内で追い熟成させてジャパニーズウイスキーとして売っているものがあります。

(念のために補足しますと、これを作っている蒸留所が悪いというわけではないと思っています。
ウイスキー製造では初期投資がものすごくかかること、熟成に時間がかかるので、自社蒸留したウイスキーで利益を生むまでに時間がかかってしまうため、

しょうがないと思います)


これまでにルールがなかったため、日本で熟成だけしたものでもジャパニーズウイスキーと名乗ることができました。

業界から見たジャパニーズウイスキー問題については、
プロローグKなどを販売している静岡蒸留所がコラムを掲載してますので、コチラをご覧ください。
また、先日静岡蒸留所にも行ってまいりましたので、その際のレポートもぜひご覧ください。
静岡蒸留所見学レポート

ほぼアルコールやスピリッツのウイスキー風もジャパニーズと名乗れる問題

ウイスキーの原酒以外にスピリッツが混じっているものもあります。
いわゆるジャパニーズ風ウイスキーというやつですね。。
(南アル〇スとかトップ○リューとか。。。)
スピリッツを混ぜているのにウイスキーと名乗ることは違法ではないのか?!
って思われる方もいらっしゃるかもしれません。

日本関税協会のウイスキーに関する定義では、↓のようになっています。

発芽させた穀類及び水を原料として糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの
 (当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が95度未満のものに限る。)
発芽させた穀類及び水によつて穀類を糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの
 (当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が95度未満のものに限る。)
イ又はロに掲げる酒類にアルコール、スピリッツ、香味料、色素又は水を加えたもの
 (イ又はロに掲げる酒類のアルコール分の総量がアルコール、スピリッツ又は香味料を加えた後の酒類のアルコール分の総量の100分の10以上のものに限る。)

https://www.kanzei.or.jp/refer/in_t/internal_tax1.htm#whiskey

つまり、に記載されている内容を言い換えると、
ウイスキーの原酒を総量の10%使えば、90%はアルコールやスピリッツを混ぜることを許容しています。

ウイスキー嫌いになる原因の一つに、このようなスピリッツが混じったウイスキー風のものを飲んでしまい、その記憶が残ってしまうケースがあるのではないかと個人的に思ってます。

国内でウイスキーに分類されないものが海外で販売されている問題

海外の原酒のみを使用したウイスキーを、ジャパニーズウイスキーとして輸出販売しているケースが発生しているようです。また、日本の酒税法上でウイスキーと呼べないものも販売されているとのことです。
これによって、ジャパニーズウイスキーそのもののイメージダウンになってしまいますし、
価値が低下してしまう可能性があります。

ジャパニーズウイスキーの定義発表

これまでご説明した内容が、度々Twitterでも話題になって長年ウイスキーファンの間でも問題視されてましたが、冒頭にも書いたとおり、
ついにジャパニーズウイスキーの定義が2021年2月16日に日本洋酒酒造組合から発表となりました!!
※施行日は2021年4月1日

この定義を施行した日本洋酒酒造組合は、
サントリーやニッカなど大手を含む国内の酒造メーカー82社が加盟する団体で、
大蔵大臣の認可を受けており、かなり多きな影響力を持ちます。

それでは、ジャパニーズウイスキーの定義についてご紹介していきます。

ジャパニーズウイスキーの詳細

まずは、制定された定義について原料・製法に分けてまとめます。
(以下内容はウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準から抜粋して記載しております。)

原材料

brown seeds
Photo by 42 North on Pexels.com

以下3つのみを原材料として製造が必要となります。
麦芽(必須)
穀類
国内で採水された水

上記3つ以外のものが含まれていると対象外となるため、
よくコンビニなどで売っているスピリッツが含まれているウイスキーは対象外となりますね。

また、水は国内産であることが必須ですが、
麦芽と穀類は輸入したものでOKということですね。
(さすがに全部国産は厳しすぎますし、価格高騰につながりそうですね。。。)

スコッチも同様に、水、発芽させた大麦、穀類となってますが、
水の採水地までは指定がありません。

製法

brown wooden barrels inside building
Photo by cottonbro on Pexels.com

ジャパニーズとスコッチで定義を並べてみました。
※アンダーライン黄色が個人的に重要だと感じている点
 赤色がジャパニーズと異なる点となっています。

ジャパニーズスコッチ
製造・糖化、発酵、蒸留を国内蒸留所で行うこと
・蒸留の際の留出時のアルコール分は 95 度未満
・糖化、発酵、蒸留を国内蒸留所で行うこと
・蒸留の際の留出時のアルコール分は 94.8度未満
貯蔵・内容量700 リットル以下の木製樽に詰める
・詰めた日の翌日から3年以上国内で貯蔵する
・700リットル以下の容量のオーク樽で熟成
・3年以上許可された場所において熟成
瓶詰・日本国内において容器詰め
・充填時のアルコール分は40度以上
瓶詰の場所に関する定義はなし
・充填時のアルコール分は40度以上
添加物色調の微調整のためのカラメルの使用を認める無味カラメル着色料を除く一切の物質が
添加されていない

3年熟成がマストとなったため、ニューポット(熟成年数が1年程度など短いもの)は
国内でもジャパニーズウイスキーという扱いではなくなりましたね。

スコッチは蒸留場所が指定されており、大きなこだわりを感じますが、
ジャパニーズでは現時点では日本国内であればよい、というところが一番大きな違いではないでしょうか。

ボトルのネーミングなど表記について

原材料、製造の条件を満たしていないものに関しては、
「ジャパニーズウイスキー」と同義の表記を使うことが禁じられます。

つまり、「日本ウイスキー」「ジャパンウイスキー」など連想されるような表記はNGです。

また、条件を満たしていない場合、下記表現が禁じられます。
 1. 日本を想起させる人名
 2. 日本国内の都市名、地域名、名勝地名、山岳名、河川名などの地名
 3. 日本国の国旗及び元号
※ジャパニーズウイスキーでない、と明記する場合は使用が許されるみたいです。

スコッチではハイランドやアイラといった地域名を記載するなど規約がありますが、
ジャパニーズとの一番大きな違いは
年数表示が義務化されなかった
ことですかね。
今後も山崎や白州のNAは年数表記が不要のままになりそうです。

まとめ


いかがだったでしょうか。
まとめてみて感じたのは、
ジャパニーズウイスキーの歴史や人気、企業の意思を尊重しつつ、
ルールを制定してくださったように感じました。

スピリッツの混じった美味しくないウイスキーを飲んでしまい、
ウイスキーを嫌いになった方はめちゃくちゃ多いと思います。
特に大学生とか。。

今回はっきりとジャパンウイスキーの定義が決まったことで、
そんな”まがい物”を掴まされる可能性が低くなり、
ウイスキーファンが増えることを祈ってます!

そして、ジャパニーズウイスキーに興味を持った方は
ぜひ蒸留所見学をしてみてください!
各蒸留所のこだわりを肌で感じることができます。
コロナ禍での見学事情はコチラをご覧ください。

最後までご覧くださりありがとうございました。
もしよろしければ↓の記事もご覧ください!!

ウイスキー専用棚を自作してみた

コメント

  1. […] ジャパニーズウイスキーとスコッチの定義の比較2021年2月16日に発表となっ… 【DIY】ウイスキー用の棚を自作してみたディアウォールをつかって、ウイスキー用の酒棚をDIYしてみました。作る過程、トータルでかかった金額、反省点などをまとめています。whisky.chamstoblog.com2021.02.14 […]

タイトルとURLをコピーしました